横浜つづきクリニック

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クリニックブログ

お腹のお話リーキーガット症候群

2020年09月02日

消化器内科

皆さんのおなかの調子はいかがでしょうか。
おなかに色々な問題を抱えている方も少なくないと思います。
人を含め動物は、食べて、排便することで生きていますが「おなかの調子」は生活するうえで、大変重要な位置を占めます。

「おなかの調子」が悪いと、そのことに思考の大半を使われてしまい、生活が支配されてしまうことも珍しくありませんし、1日中排便の事を考えさせられている人もいるでしょう。
人がもし、食べて排便するという行為を必要としなかったら、どんなに楽になるのだろう……と、思う人もいるのではないでしょうか。

そうです、食べることも排便することも大変重要で、ないがしろにすることはできません。
少しでも「おなかの調子」を良く保つことは、生活の質を向上させます。

口の中でよく噛み砕かれた食物は、食道を通って胃に溜まります。
食道は消化液を分泌しません。蠕動という、食物を下に運ぶことが唯一の生理機能になります。
ただ通過するだけなのに、食道の調子が悪いと実に様々な症状が出て、胸やけ、みぞおちの痛み、吐き気、げっぷ、逆流感、胸の痛み、息苦しさ、動悸、食べ物の詰まった感じ、食べ物が胃に落ちていかない感じ、咽頭の違和感、咽頭の痛み、飲み込みにくさ、痰がらみ、咳、味覚異常、口の中の乾燥感……

そして食道を通過して胃に入りますが、胃に不調があればまた、胃の痛み、吐き気、もたれ、膨満感、吐き気、食欲不振、背部痛、げっぷ、排ガスの増加、口臭の悪化………

そして胃の機能が落ちていれば、未消化の炭水化物が小腸に入り小腸内で細菌が異常増殖することもあります。
小腸内で細菌が異常に増殖してしまう状態を、「SIVO」(シーボ)と言います。Small intestinal bacterial overgrowth(小腸内細菌増殖症)の頭文字をとったもので、このSIVOの状態になると実に様々な症状が起こります。
腹痛、便秘、下痢、お腹の張り、排ガス異常、食欲不振、腰痛、吐き気、胸やけ、げっぷ、口臭、風邪、感染症、肥満、やせ、肩こり、不眠、イラつき、不安感、抑うつ気分、気力の低下、ムズムズ足症候群、むくみ、冷え性、貧血………

小腸は栄養の消化吸収のみを行っているわけではありません。
免疫において小腸は非常に重要な役割を担っていて、免疫機能が悪くなると、アレルギー、感染症、がんなどから身を守ることができなくなり、身体を正常に保つことができなくなります。
小腸に入ってきた細菌やウィルスなどの病原菌から身を守るための門番としての役割を果たしていますので小腸の不調が免疫機能の低下をきたし、風邪にかかりやすくなったり、アレルギーを起こしたりして老化やがんにも関係します。
そして小腸内に細菌が異常増殖すれば、腸管内の善玉菌、悪玉菌のバランスが崩れます。腸内細菌が食べ物を分解するときにはガスが発生し、悪玉菌が優勢になると硫化水素やアンモニア、メチルカプタンなどに悪臭を伴うガスが発生しておならが臭くなったり便が臭くなったりします。
そして発生したガスでお腹が異常に張ります。

小腸が弱り、大量のガスの発生が繰り返されると、粘膜がそのダメージを受け始めて腸粘膜に穴が開きます。
そうすると有害な物質が腸粘膜のフィルターを、その穴を通して潜り抜けてしまう状態になります。これを「リーキーガット症候群」と言います。
この状態になると血管内に有害物質やアレルゲン(アレルギーの元になる物質)などの異物が入り込み、免疫力も下がり感染症やアレルギーを起こしやすくします。

SIVOやリーキーガット症候群がみられると、鉄やビタミンB、C、D、E、K、亜鉛、カルシウム、マグネシウムなどの吸収が悪くなり、これらの物質が不足すれば、貧血やしびれ、知覚障害、シミやしわの原因になるばかりか、うつや不安障害、ムズムズ足症候群、認知症などにも大きくかかわってきてしまいます。

そして私たちの外来でよく目にする過敏性腸症候群の多くは、SIVOやリーキーガット症候群を伴います。過敏性腸症候群はお腹の不調に悩まされ、ただでさえ心に対してのストレスの多い状態で、そこに栄養素の吸収障害が重なりますので、うつや気分障害を併発しやすくなるのです。

そして小腸の不調は、もちろん大腸に影響を与えますし、増殖した悪玉菌の種類により、発生するガスが腸の動きを抑制したり、大腸を拡張させたり、水素や脂肪酸の発生により下痢を起こさせたりします。

最後に大腸です。
大腸は盲腸、結腸、直腸からなります。大腸は胃や小腸で消化された者の水分を吸収して便をつくる役目を担います。
大腸で吸収する水分は2リットルにも及び、この量の水分を吸収して便をつくるわけですから、下痢や便秘を起こさないように非常に繊細にバランスをとる必要があることが分かります。
硬さのコントロールと、蠕動、分節運動により便を直腸に向けて送り出していく機能を行っていますので、機能が悪くなれば便秘や下痢を起こし、直腸の膨大部に溜まった便は骨盤底筋群を使って直腸の角度を便の出やすい角度にして押し出し、肛門括約筋を緩めて排便します。
骨盤底筋の機能が落ちれば便意があっても便が出せなくなります。

消化管の不調、機能低下により様々な症状が出てくることを述べてきました。
本来はこの後にその対処法や治療法について栄養を中心に述べようと思っていたのですが、いささか長くなりすぎてしまいましたので、そのあたりの話はまた今度にします。

それではまた。

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