大腸が炎症を起こし、びらん(ただれ)や潰瘍など大腸の粘膜に傷ができた状態で、厚生労働省による指定難病である炎症性腸疾患の一つです。
比較的若い年代に発症することが多く、細菌やウイルスなどの外敵から身を守るための防御反応(自己免疫)がうまく働かず、誤って自分の身体の組織を敵だと思って攻撃してしまうのではないかと考えられています。
症状の多くは下痢と下血で、腹痛や発熱を伴うこともあります。
原因未解明のために根本的な治療や予防が確立しておらず、症状や炎症がなくなっても「治癒」ではなく「寛解」(かんかい:症状が出ずに落ち着いている状態)という言葉を使います。
「難病」と聞くと、怖い病気という印象を持つかもしれませんが、適切に治療をすればほぼ生活に支障はなく、予後(病状の見通し)も悪くありません。