「HSP」とは、highly sensitive personの頭文字をとったものです。人一倍、敏感な人あるいは繊細な人と訳され、非常に感受性が強い気質の人のことを指します。
また、HSPの子どもを「HSC(highly sensitive children)」といい、米国のエレイン・アーロン博士が1991年から研究を始めて提唱しました。HSPは病気ではなく、生まれついての気質で、うつ病や適応障害の人たちの中にはHSPが少なくありません。HSPは、その特性のため生きづらさを感じていることが多くみられます。相手の気持ちを深読みしすぎて、自分の考えを言えなかったり。冗談を冗談と受け止めらなくて、必要以上に傷ついてしまったり。周りに機嫌の悪い人がいると、とても気になってしまったり。何に対しても気を使いすぎてへとへとになりますが、人一倍疲れていても、自分に対する評価が下がってしまうことも気にするため、頑張ってしまいます。自分だけが損をしている感じがするものの、それを誰にも言えずにストレスをどんどんため込んでいってしまうのです。生まれつきの気質は変えることができませんし、病気ではないので治療をするものでもありませんが、HSPの特性を知り、大切にしていくことで、今までよりも前向きに生活できるようになります。