ホームページのリニューアル
お久しぶりです。院長の河原です。
クリニックのホームページを新しくしました。
ずいぶんと長い期間、ブログを上げておりませんでしたので、この機会にまた、ブログを再開していきたいと思っております。無理のないペースで、ぽつぽつとですが。
ホームページの内容は大きく変わってはおりませんが、読み返してみて初心に帰る気分です。
開院して、あと少しで5年になります。あの頃から5歳年を取って(写真で見ると10年くらい年を取ったように見えますが(笑))、スタッフもそれぞれの役割が板につき、医師も増えて3人体制となりました。
開院当初は1人で外来の合間に内視鏡を行っていたので、患者様をお待たせすることも多いうえに予約もあまり入れられませんでしたが、医師が増えたことで大分緩和されてきています。スタッフも河原を含めて14人になりまして、小さなクリニックにしては多い方だと思います。スタッフのそれぞれが自分の役割を認識して、本当によくやってくれています。私の「信じて 任せる」方針が功を奏しているのかなと。
さて、気づけば5年です。本当にあっという間ですね。ずいぶんたくさんの患者様を診てきました。内視鏡も1万人近くを行ってきたことになります。この年齢になっても、自分の内視鏡のテクニックは今なお進化して、少しずつ上達できているのを実感できます。開業する前、病院に勤めていた時は、内視鏡検査を担当していたのは週に1回か2回で、現在は毎日内視鏡を行っているわけですから、当然と言えば当然です。
年を取ることで、記憶力や体力は落ちているのを感じます。スマートフォンやパソコンの扱いは子供たちに全くかなわないので、お願いしてやってもらうことも多くなってきました。体力の方で言えば、先日息子が習っている球技の親子大会でほんの数分試合に出たのですが、足は上がらないし、走れないし、すぐに息が切れてしまって、肺が破裂するかと思いました。久しぶりに試合に出られて(40年ぶり)すごく楽しかったのですが、頭で思うように動いてくれない身体が我ながら面白かったです。
このように年を取ることによって落ちていく機能も確かにあります。でも、内視鏡のテクニックや、患者様へのカウンセリングのテクニックのように、年を重ねていくほどに進歩してく機能もあります。そう考えると年を取るのも悪くないなって思えたりもします。
それに記憶力が落ちていても、時間をかければ、ゆっくりと脳は学習していくことができます。医学は日々新しくなっていくので勉強を続けることが必要になります。若いころのように膨大な量の知識を頭に詰め込むことはもうできませんが、毎日ちょっとずつ、ゆっくりと知識を増やしていくのも楽しいものです。
最近は英語の「お勉強」にはまっています。というのも、私が心療内科の診察の中で心理療法として主に行っているのが「ACT」という行動療法なのですが、第一人者であるラス・ハリスさんがたくさん本を出されていて、それらが日本語訳されるのを待っていられず、英語原文のまま読みたいからです。もともと私は英語が「好きではあるが得意ではない」ので、英語の本を一冊読むのに辞書を調べながら何か月もかかります。そのうえ読みたい本がたくさんありますので、少しでも理解を深め、もっと早くたくさん読むためには英語の勉強が必要でして。
単語を覚える記憶力は、恐ろしく低下しているので、同じ単語を何度も調べることになります。しかしさすがに何度も調べているうちに、少しずつ分かる単語が増えていきます。読む速度も少しずつ早くなっていきます。そこがとても楽しいのです。
最近は好きな小説を使って英語のお勉強をしています。以前読んだことのある小説、例えば村上春樹さんの「ノルウェイの森」を日本語で読み直した後に、オーディオブックで英語版の「ノルウェイの森」を英語で聴きながら、英訳の「NORWEGIAN WOOD」の本を読みます。その後もう一度英語版の「ノルウェイの森」を、本を見ないで聞きます。そうするとさすがに文章を覚えているので、英語バージョンでも何となくわかるようになります。
ちょっと分かりにくいですね。要するに、「日本語で読む」→「英語を聴きながら英語で読む」→「英語で聴く」の流れです。とても楽しくできますが、全過程に数か月を要します。
このお勉強の仕方だと、話せるようにはなりません。あくまでも、「読む」「聞く」ができるようになりたくて、のお勉強です。試験があるわけでもないし、期限があるわけでもないので、のんびりと自分のペースで楽しみながら学習しています。
かなり話が逸れてしまいました。気が付けばホームページのリニューアルとは全く関係のない内容になってしまいました。実は今回のブログは書く内容を全く決めずにWordを開いて思いつくままに書いてみています。そういうのもたまには良いかなと。
私が言いたいのは、生活の中に小さな喜びを探していくことの大切さです。英語を「勉強しなければならない」、ブログを「更新しなければならない」という、「すべき思考」に囚われずに「自分のペースで好きなように」行う。忙しくても小さな隙間時間をみつけて楽しむ。もっと言えば、普段やらなければならなくて「自動運転モード」でこなしている事、例えば仕事や家事や勉強などの中に小さな楽しみを見つけて生活する。いつも何かに追われていて余裕がない生活をしていても、今この時、目の前で行っている行動を丁寧に行ってみる。丁寧に行うだけで仕事や家事や勉強の中に小さな楽しみを見つけられたりします。「今」生きているこの世界を、少し異なる行動のとり方をするだけで、自分の力で少しだけ変えていくことができたりします。日常目にしている様々な景色や日常に聞こえてくるいろいろな音も、丁寧に見たり聞いたりするだけで、少し違って見えたり、違って聞こえたりします。
そんなことばかり考えて日常を送っています。それが私なりのマインドフル生活です。
そろそろ話しをタイトルに戻します。
ホームページは新しくなりましたが、私もスタッフも、これまで大切にしてきたことはこれからも大切にしていきたいと願っています。新しく変わっていくもの、ずっと変わらないもの、どちらも大事です。ずっと変わらないもの、大切にしたいもの、それは想いです。私たち一人ひとりの力は微力です。でも一人ひとりの想いは決して小さくありません。出会った人に安心感と笑顔を届けたいという想いは、胸の中にずっと変わらずにあります。これは自分が大切に持つ「価値」です。この「価値」をいつも胸に抱いて、「価値」の指し示す方向に進んでいる限り、忙しくても辛くても充実感を得ることができます。
これからも変わらないものを胸に抱きつつ、変えられるものを新しくして進歩を続けて行きたいと思っております。