35歳女子3人、箱根でどろだらけになる
こんにちは、高杉です。今日は私の日常の話をします。
はじめに
ゴールデンウィーク、皆さんはどのように過ごされましたか。私は普段、平日にしか休みがなく、友人と予定が合わないことも多いので、ここぞとばかりに、色々な人と会ってきました。皆さんの中にも、昔の友人や遠方に住む家族と、久しぶりに会ったという方がいらっしゃるかもしれませんね。
久しぶりに会って話してみると、「変わったな」と思ったり、「意外と変わっていないな」と安心したり。あるいは、「変わったね」と言われて、自分自身の変化に気づいた人もいるかもしれません。
今回は、この連休、高校時代の友人と箱根へ行ったときに感じたことについて書いてみようと思います。
箱根日帰り旅行
今回会ったのは、高校時代の友人2人。一人は大阪、一人は栃木に住んでいて、普段はなかなか会えない相手です。
久しぶりに会うなら何をしようかという話になり、「季節もいいし、これ以上歳を取ったらできなくなるかもしれないから、今のうちにやろう」ということで、なぜかアスレチックに行くことになりました。35歳独身女子3人、GWに箱根でアスレチック。字面だけ見ると、なかなか情報量があります。
フォレストアドベンチャーというアスレチック施設は全国にあるようなのですが、せっかくだから旅行気分も味わいたいということで、箱根へ。アスレチックの後は箱根湯本で食べ歩きをして、温泉に入って帰るという、かなり欲張りな日帰り旅行を企画しました。
当日はよく晴れて、風が本当に気持ちのいい一日でした。ただ、現地に着いて最初にやったことは、入念なストレッチです。「安全がいちばんだからね」「肩回しとこ、肩」「アキレス腱やっといたほうがいい」。周囲の高校生たちが「まだ始まらないのかな」という顔で見ている中、私たち3人だけが真剣に準備運動をしていました。歳を取ったなぁと思いました。
でも、そのあと始まったアスレチックでは、「いや絶対無理!」「いけるいける!」「なんでそこ行った!?」と大騒ぎしながら、泥だらけになって進んでいきました。失敗して転がったときに、「大丈夫?」より先に「なにやってんの?」とツッコミが飛んでくる感じも含めて、なんだか高校時代の体育祭みたいでした。
あの頃の私たち
私たちが通っていたのは、埼玉県の県立女子高校でした。女子校というと、お嬢様系と自由奔放系に分かれる印象がありますが、私の学校は完全に後者。いわゆる「男子校のノリ」を女子で再現したような学校でした。
「普通であること」にはあまり価値がなく、いかに面白いことをやるか、いかに全力で熱中するかが大事。進学校だったので勉強もしっかりやるのですが、その一方で、自宅から3時間かけて徒歩で登校してみたり、興味本位でハンガーノックの人体実験をしてみたり、文化祭の衣装に徹夜で刺繍をしたり。
いま振り返ると、「なぜそんなことを……」という話ばかりなのですが、当時はみんな本気でした。面白かったのは、そういう「変なことへの全力」を、お互いに笑わなかったことです。むしろ、「それ、めちゃくちゃ面白いじゃん」と全力で乗っかる。
今回会った友人たちも、いまそれぞれ別々の仕事をしながら、サーフィン、山登り、乗馬、漫画制作、ディズニー仮装など、相変わらず色々なことに熱中しています。やっていることは高校時代とは全然違います。でも、「面白いと思ったことを、自分のやり方で全力でやる」という方向性は、あまり変わっていないように感じます。
変わったものと、変わらないもの
もちろん、あの頃のように無制限に動けるわけではありません。高校時代の全力は、かなり刹那的だったと思います。時間も体力も無限にあるように感じていたので、そもそも取捨選択するという発想がなかったのでしょう。
いまとなっては、アスレチックひとつするにも、翌日の疲れや筋肉痛が気になって、無茶をする気にはなれません。時間も体力も有限だと実感するようになり、仕事や生活の中で、それらをどう配分するかを常に考えるようになりました。
今回友人たちと話していて面白かったのは、それぞれ制約の増えた中で生きているにも関わらず、「どんなことに心が動くか」はあまり変わっていなかったことでした。知らないことはなんでも知りたい。面白そうなことに挑戦したい。変わっていると思われても、自分が好きなことはとことん突き詰めたい。そういう方向性が、昔からあまり変わっていないのです。
結婚したり、家庭を持ったり、就職したり、そういうことは、人生のかたちに大きく影響します。それに合わせて実際にできることも変わるでしょう。でも、その中で「何に心が動くか」は、かたちを変えながら現れる、変わらないその人らしさなのだと思います。
同じ制服を着て同じ授業を受けていたときも、遠く離れた土地でそれぞれの人生を生きているいまも、「自分で選んだ人生を、自分の責任で生きている」ことに変わりはないのです。
歳を取るほど、失敗や後悔が増えるものです。今回、そういう話にもなりました。それでも2人は、「変えられないことに文句を言ってもしょうがない」「正解を選べているか迷う暇があったら、選んだ人生を正解にしてみせる」と、そんな強気なところまで変わっていなくて、私は「みんな相変わらずだなぁ」と嬉しくなったのでした。
おわりに
これから先、私たちの「自由」は少しずつ減っていくはずです。30年後、40年後には、さすがに樹上アスレチックや食い倒れ旅行はやっていないだろうと思います。でもきっとその頃にも、「なんか面白そうなこと、やってみたい」という気持ちは残っているでしょう。
だから、代わりにゲートボールの技を開発しているかもしれないし、珍妙な減塩レシピを持ち寄っているかもしれない。会えなくなったら、各自が近所の公園で撮った写真を送り合い、「ふてぶてしい野良猫選手権」を開催している可能性もあります。
世間から見ればどうでもいいようなことに夢中になって、「それ面白そうじゃん」と言い合っている。たぶん、そういうところは変わらない。人間関係というのは、同じことをしているから続くのではなく、同じことに心が動くから続くのかもしれません。そんなことを改めて感じたゴールデンウィークでした。


